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旅行の準備で荷造りをしていると、「旅行で持っていく手荷物の中に、飛行機の機内に持ち込めないもの、預けることができないものはないかな?」と気になることはありませんか?
記事の読者
- どのような手荷物が機内持ち込み・預け入れで禁止・制限されているの?
- モバイルバッテリーやスプレー缶って機内に持ち込めるんだっけ?預けてもいいのかな?
- 液体は機内に持ち込めるの?
- 機内持ち込み・預け入れが禁止・制限されている手荷物の一覧表・具体例が見たい!
この記事では、
- 機内持ち込み・預け入れで禁止・制限されている手荷物の分類
- 機内持ち込み・預け入れで禁止・制限されている手荷物の一覧表・具体例
- 機内に液体を持ち込む方法
などをご紹介します。
小林 弘征
航空会社の公式サイトで手荷物について詳しく調べようとすると、何ページもあちこち移動しないといけなくて面倒だと気付きました。
この記事を読めば全体がわかるように、そして僕自身も飛行機に乗る前にこの記事で確認できるようにしっかりまとめました。
機内持ち込み・預け入れが禁止・制限されているのはどのような手荷物?
航空法、国際民間航空機関 (ICAO) の取り決めにより定められた基本的なルールに沿って説明していますが、国によって規制内容が異なる場合があります。事前に航空会社にご確認ください。
まずは、どのような手荷物が機内に持ち込めないのか、預けることができないのか、制限があるのかなどを説明します。
機内持ち込み・預け入れどちらも禁止されている手荷物
- 燃えやすいもの
- 爆発するおそれがあるもの
- 毒性のあるもの、有害物質
例としては、以下のようなものが挙げられます。
- ライター用燃料
- 花火、クラッカー
- カセットコンロ用ガス
- 殺虫剤、農薬
- 漂白剤
飛行機は特殊な密閉空間で、地上から離れて空を飛ぶ乗り物です。
その密閉空間の中で、しかも地上から離れている時に万が一火事や爆発などが起きてしまったら大惨事です。
それを防ぐために、原因となり得るものは飛行機に載せないという考え方です。
条件付きで機内に持ち込める手荷物(預け入れは禁止)
- 発火するおそれがあるもの
例としては、以下のようなものが挙げられます。
- モバイルバッテリー
- 電子タバコ
- 使い捨てライター
これらは「機内持ち込み・預け入れどちらも禁止されている手荷物」で挙げた燃えやすいもののように一気に燃え上がる可能性は低いですが、飛行機の貨物室内で発火した場合はとても危険です。
そのため、小さい・容量が少ない・電池を取り外せるなどの一定の条件下であれば、人の目が届く機内への持ち込みが許可されています。
機内持ち込みが禁止されている手荷物(預け入れは可能)
- 他人に危害を加えることができるもの
例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 刃物・工具類(はさみ、ナイフ、ドライバーなど)
- 先端が尖っているもの(アイスピック、バット、ゴルフクラブ、大型三脚など)
これらは凶器になり得るものであるため機内への持ち込みは禁止されていますが、貨物室に置いておく分には問題ないので、預け入れは許可されています。
機内持ち込み・預け入れ手荷物の分類をまとめると
上記をまとめると、機内に持ち込めない手荷物・預けることができない手荷物は大まかに以下のように判断できます。
- 火事・爆発などの危険性が高いもの、毒性のあるもの
→ 機内持ち込み ×・預け入れ × - 発火する可能性はゼロではないが、小さい・容量が少ない・電池を取り外せるなどの一定の条件をクリアしているもの
→ 機内持ち込み ○・預け入れ × - 凶器になり得るもの
→ 機内持ち込み ×・預け入れ ○ - 上記以外のもの
→ 機内持ち込み ○・預け入れ ○
航空会社により判断が異なる場合もあるので、最終的な判断は利用する航空会社にご確認ください。
液体は機内に持ち込めるの?
国内線・国際線ともに、機内へ液体物を持ち込むことは可能です。
航空会社(特にLCC(格安航空会社))によっては、食べ物(お菓子など)や飲み物(缶ビールなど)を機内に持ち込むこと、持ち込んだものを機内で飲食することを許可していないところもあります。(食べ物・飲み物は機内で買ってほしいという理由で。)
ただ、国際線の場合は、保安検査場を通過できる液体物の量や容器に制限があります。
液体類を機内に持ち込むには、下記の対応が必要です。(プラスチック袋は1人1つまで持ち込み可能)
- 液体類をそれぞれ100ml以下の容器に入れる。
- 容器をジッパー付きの透明なプラスチック袋(容量1リットル以下、縦横の辺の合計が40cm以内)に入れる。
※1g = 1mlと読み替えることができます。
保安検査場を通過した後に、搭乗ゲートの近くにあるショップなどで購入した500mlペットボトルなどは機内持ち込み可能です。
ちなみに、「液体物」というのは、水などの液体だけに限らず、以下の全てが含まれます。
- 液体状のもの(水、ジュース、化粧水など)
- ゼリー状・ジェル状・クリーム状のもの(ゼリードリンク、整髪料、歯磨き粉など)
- スプレー類(ヘアスプレー、制汗スプレーなど)
対象となっている液体物のリストは国土交通省のホームページで確認できます。
機内持ち込み・預け入れが禁止・制限されている手荷物の具体例
どの手荷物が機内に持ち込めるのか、預けることができるのかを具体的に見ていきましょう!
航空会社により判断が異なる場合もあるので、最終的な判断は利用する航空会社にご確認ください。
国際線の液体物規制対象になっている品目の前に【液】と記載しています。
※【液】と書かれていても、その商品の状態・形状により異なります。(例:ファンデーション、口紅など)
- 対象:液体、半固形(ゼリー状・ジェル状・クリーム状など)、スプレー類
- 対象外:固形、粉末状など
携帯機器、電池
機内持込 | 預け入れ | |
携帯電話 ※1 | ○ | ○ |
ノートパソコン ※1 | ○ | ○ |
カメラ ※1 | ○ | ○ |
携帯用ゲーム機 ※1 | ○ | ○ |
モバイルバッテリー ※1 | ○ | × |
リチウム電池(イオン・金属)※1 | ○ | × |
乾電池(アルカリ・マンガン) | ○ | ○ |
コンセント式充電器 | ○ | ○ |
Wi-Fiルーター ※1 | ○ | ○ |
USBメモリ | ○ | ○ |
※1 リチウム電池のリチウム含有量・ワット時定格量の条件があります。(条件は国土交通省のホームページで確認できます。)
電子機器本体は、預け入れの際に電源を完全に切って、しっかり梱包する必要があります。
食品、飲料、医薬品
機内持込 | 預け入れ | |
【液】食べ物 ※2 | ○ | ○ |
【液】水、ジュース(ペットボトル・水筒など) | ○ | ○ |
【液】ゼリードリンク、ヨーグルト | ○ | ○ |
【液】お酒、アルコール ※3 | ○ | ○ |
【液】栄養ドリンク | ○ | ○ |
医薬品類 ※4 ※5 | ○ | ○ |
※2 匂いが強烈なもの(ドリアンなど)は、航空会社によっては機内への持ち込みを断られる場合があります。
※3 アルコール度数により扱いが異なります。
アルコール度数24%以下:制限なし
アルコール度数24%超~70%以下:1人5リットルまで(機内持ち込み・預け入れ合計)
アルコール度数70%超:機内持ち込み・預け入れどちらも不可
※4 医薬品類(非放射性のもの)は、機内で必要となる量に限って、国際線の液体物規制対象外(「医薬品」として検査員に申告する必要あり)
※5 非放射性の化粧品類・医薬品類(スプレー類は引火性ガス・毒性ガスを使用していないもの)は、1容器0.5リットルまたは0.5kg以下、1人合計2リットルまたは2kgまで機内持ち込み・預け入れどちらも可能(国際線の液体物規制対象)
国土交通省のホームページに化粧品類・医薬品類が記載されていますが、代表的な品目のみ挙げられています。
消毒・除菌用品
機内持込 | 預け入れ | |
【液】アルコール消毒(除菌)剤(スプレー・液体・ジェル)※5 | ○ | ○ |
アルコール消毒(除菌)シート | ○ | ○ |
空間除菌剤(クレベリンなど) | × | × |
※5 非放射性の化粧品類・医薬品類(スプレー類は引火性ガス・毒性ガスを使用していないもの)は、1容器0.5リットルまたは0.5kg以下、1人合計2リットルまたは2kgまで機内持ち込み・預け入れどちらも可能(国際線の液体物規制対象)
国土交通省のホームページに化粧品類・医薬品類が記載されていますが、代表的な品目のみ挙げられています。
日用品、身だしなみ用品
機内持込 | 預け入れ | |
傘 | ○ | ○ |
ドライヤー※6 | ○ | ○ |
ヘアアイロン、ヘアカーラー ※7 | ○ | ○ |
電動シェーバー | ○ | ○ |
つめきり | ○ | ○ |
毛抜き | ○ | ○ |
ピンセット ※8 | × | ○ |
【液】化粧水、乳液 ※5 | ○ | ○ |
【液】洗顔フォーム ※5 | ○ | ○ |
【液】シェービングフォーム ※5 | ○ | ○ |
【液】ハンドクリーム、リップクリーム ※5 | ○ | ○ |
【液】ボディソープ、シャンプー、リンス ※5 | ○ | ○ |
【液】ハンドソープ ※5 | ○ | ○ |
【液】ヘアクリーム、ヘアワックス ※5 | ○ | ○ |
【液】ファンデーション、口紅、マスカラ、マニキュア ※5 | ○ | ○ |
【液】香水 ※5 | ○ | ○ |
【液】歯磨き粉 ※5 | ○ | ○ |
【液】コンタクトレンズ洗浄液 ※5 | ○ | ○ |
【液】日焼け止め ※5 | ○ | ○ |
【液】スプレー類(ヘアスプレー・制汗スプレー) ※5 | ○ | ○ |
【液】衣類消臭剤(ファブリーズなど) ※5 | ○ | ○ |
【液】家庭用洗剤 ※5 | ○ | ○ |
※5 非放射性の化粧品類・医薬品類(スプレー類は引火性ガス・毒性ガスを使用していないもの)は、1容器0.5リットルまたは0.5kg以下、1人合計2リットルまたは2kgまで機内持ち込み・預け入れどちらも可能(国際線の液体物規制対象)
国土交通省のホームページに化粧品類・医薬品類が記載されていますが、代表的な品目のみ挙げられています。
体や身だしなみを整える・手入れするために使用するもの(上の表で挙げている品目)で危険物に該当しない場合は全て「化粧品類」に分類されます。(「○○(特定の商品)は化粧品類に分類されるの?」など不明点がある場合は、利用する航空会社にご確認をお願いします。)
※6 コンセント式であれば機内持ち込み・預け入れどちらも可能
※7 コンセント式・電池式(電池を取り外すことができるもの)・ガス式(安全カバーが取り付けられているもの)であれば機内持ち込み・預け入れどちらも可能
電池式のものは電池を外した状態なら機内持ち込み・預け入れ可能、取り外した電池はショート防止措置が行われていれば機内持ち込みのみ可能
※8 先が尖っていないものなら機内持ち込み可能
危険物、発火等のおそれがあるもの
機内持込 | 預け入れ | |
電子タバコ | ○ | × |
使い捨てライター、マッチ ※9 | ○ | × |
ライター用燃料 | × | × |
花火、クラッカー | × | × |
カセットコンロ用ガス | × | × |
殺虫剤、農薬 | × | × |
漂白剤 | × | × |
ペンキ、塗料 | × | × |
※9 携帯できる小さなものであれば1人1個まで機内持ち込み可能
刃物、工具、凶器になり得るもの
機内持込 | 預け入れ | |
はさみ、カッター、ナイフ | × | ○ |
ドライバー、ハンマー | × | ○ |
カミソリ ※10 | × | ○ |
アイスピック | × | ○ |
バット、ゴルフクラブ | × | ○ |
アイススケート靴 | × | ○ |
大型三脚 ※11 | × | ○ |
※10 安全カミソリ(T字カミソリ)、化粧用の小さなカミソリは、刃体の長さが4cm以下であれば機内持ち込み可能
※11 折りたたんだ状態で長さ60cm以下であれば機内持ち込み可能
その他
機内持込 | 預け入れ | |
現金 ※12 | ○ | ○ |
紙巻タバコ | ○ | ○ |
ドライアイス ※13 | ○ | ○ |
使い捨てカイロ ※14 | ○ | ○ |
加熱式弁当 | × | × |
瞬間冷却パック | × | × |
楽器 ※15 | ○ | ○ |
ベビーカー、車いす ※16 | × | ○ |
※12 機内持ち込み・預け入れが禁止されている手荷物ではありませんが(航空会社によって対応が異なる場合があります)、海外に多額の現金を持って行ったり、日本へ持ち込んだりする際は税関での申告が必要です。
※13 生鮮食品などの冷却用として1人2.5kg以内(ドライアイスは国際線の液体物規制対象外)
※14 オイル充填式携帯カイロは機内持ち込み・預け入れどちらも不可
※15 機内持ち込み手荷物の規定内であれば機内持ち込み可能(範囲を超える場合は、預け入れまたは楽器用の追加席を購入)
※16 ベビーカーは、機内持ち込み手荷物の規定内のサイズであれば持ち込み可能
機内持ち込みや預け入れで他に注意すべきことは?
国によって規制内容が異なる
国際線の場合、現地(海外)の法令等で入国時・出国時に持っていくことができないもの、機内に持ち込めないものなど、規制がある場合があります。
特に薬や食料品などには注意が必要なので、それらを持っていく予定のある方は、事前に航空会社に確認しておきましょう!
例:アメリカ行きのフライト、オーストラリア発のフライトでは、機内に持ち込める粉末(食品、洗剤など)は350ml未満です。
貴重品や壊れやすいものなどを預ける場合は自己責任で
貴重品(現金、貴金属、宝石類など)や壊れやすいもの(携帯電話、ノートパソコン、カメラなど)などは法令上預け入れが禁止されている手荷物ではありませんが、紛失・破損などのトラブルを防止するために預け入れできないと案内している航空会社もあります。
それらを預かってもらえるとしても、万が一紛失・破損などがあっても航空会社は免責となるので(預ける際にその説明もあると思います)、あくまで自己責任で。
機内に持ち込んで、自分の目が届くところに置いておくのがベストです。
ロストバゲージに備えて念のため多少の薬は機内に持ち込んでおく
「ロストバゲージ」(ロストバゲッジ)とは、空港で預け入れた手荷物が行方不明になってしまうこと。
空港に到着して、預けた手荷物が出てくるのを待っていても、全然出てこない…。
何かの手違いで飛行機に載せられていなかったり、別の飛行機に載せられてしまって別の空港に行ってしまったりして、その荷物が手元に戻ってくるまで数日かかる…。
このような可能性はゼロではなく、特に海外旅行では起こりうることです。
旅行先でも毎日必ず飲まないといけない薬などがある場合は、万が一に備えて、数日分程度は機内に持ち込んでおいた方がいいかもしれません。
液体類を国際線の機内に持ち込む場合は規定を超えないようにご注意を!
預けた手荷物の鍵が破壊されるのを防ぐ
以前このようなことがありました。
アメリカでの旅行中に、空港で手荷物を預けて、朝マックを買った直後に、館内放送で僕の呼び出しがありました!
小林 弘征
近くの空港職員に聞いてみると、預けたスーツケースの中を確認したいとのことで、紙袋に入った朝マックを持ちながらかなり歩いて、スーツケースが流れているバックヤードまで連れて行ってもらいました。
世界のマクドナルドを食べ歩き!僕が食べたメニューや行った店舗をご紹介!
スーツケースに入れていたファブリーズのスプレーボトル(普通に市販されているもの)が怪しかったらしく、その場でスーツケースを開けて、問題なしということで終了。
現在アメリカへの出入国時やアメリカ国内移動時は預ける手荷物に施錠しないように言われますが、当時はそのようなことは言われていませんでした。
海外旅行では、預けた手荷物の中に怪しいもの(のように見えるもの)が入っている場合、本人の許可なしに勝手に鍵を壊して中をチェックする可能性があります。
それがどうしても嫌なら(誰でも嫌ですが)、キャリーケース・スーツケースにはじめから鍵をかけないという選択肢もあると思います。
または、アメリカへの旅行の場合は「TSAロック」が付いたキャリーケース・スーツケースを持っていくのもおすすめです。
「TSAロック」とは、アメリカ合衆国運輸保安庁 (TSA : Transportation Security Administration)の職員が受託手荷物の中身の目視チェックを行う際に、専用の合鍵で開けることができる鍵のこと。
TSAロックが付いているキャリーケース・スーツケースであれば、鍵を壊されるリスクを下げることができるので安心です。
まとめ
機内持ち込み・預け入れで禁止・制限されている手荷物をご紹介しました。
- 火事・爆発などの危険性が高い、毒性がある → 機内持ち込み ×・預け入れ ×
- 発火する可能性はゼロではないが、条件をクリアしている → 機内持ち込み ○・預け入れ ×
- 凶器になる → 機内持ち込み ×・預け入れ ○
- 禁止・制限されている手荷物は世界共通の基本的なルールを基にして判断できるが、国によって多少異なる!
不明な点がある場合は、利用する航空会社に事前に確認しておきましょう!
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