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鎌倉の市街地周囲を取り囲む山に、鬱蒼と広がる森。
北鎌倉の森の一角に、両側を円覚寺と建長寺という二つの大伽藍に挟まれて、明月院はひっそりと佇んでいます。
「あじさい寺」として有名な古刹で、あじさいはもちろん、本堂の円窓から眺める紅葉や花菖蒲などの四季折々の花々など、魅力あふれるお寺です。
そこで今回は、明月院の歴史、見どころ、あじさい・紅葉の見頃、拝観時間、拝観料、御朱印、アクセス、駐車場などについて調べてみました。
僕が参拝した時は本堂後庭園も公開されていたので、その様子もお伝えします。
明月院とは?その歴史は?
平治の乱で没した武将、首藤俊通を弔うために、子の経俊が永暦元年(1160年)に「明月庵」を建立したのが始まりだとされています。
その後、北条時宗が再興した禅興寺の塔頭の一つになりましたが、江戸時代には住職もなく廃寺同然となっていたため、明治はじめに廃絶となり、現在は「明月院」だけが残っています。
臨済宗建長寺派、山号は福源山、本尊は聖観世音菩薩。禅寺です。
「あじさい寺」として名をはせる明月院ですが、寺にあじさいが植えられたのはそう古くはなく、第二次世界大戦後。
物資不足のため、参道を整備する杭が足りず、代用品として手入れの手間がかからないあじさいを植えたのが次第に有名になったということだそうです。
あじさいの他には、紅葉、蝋梅、梅、桜、花菖蒲を見ることができます。
境内には北条時頼廟や北条時頼の墓(宝篋印塔)、鎌倉十井の一つとらされる「瓶の井」、「明月院やぐら」と呼ばれる岩をくりぬいた墓室などがあります。
1984年(昭和59年)に「明月院境内」として国の史跡に指定されました。
明月院の見どころをご紹介!
あじさい
明月院、長谷寺、成就院の三寺院は、鎌倉のあじさい三大名所と言われていますが、鎌倉で「あじさい寺」といえば明月院のこと。
明月院のあじさいは「ヒメアジサイ」という日本古来の品種で統一されているのが特徴です。
その色は「明月院ブルー」と称され、咲き初めから日を追うごとにその青さを増し、満開時には見事に鮮やかな青となります。
悟りの窓・紅葉
明月院といえば、「悟りの窓」と呼ばれる丸窓が有名です。
本堂の裏にある庭園がこの窓から見えて、まるで芸術作品。
▼紅葉シーズンになると、悟りの窓から庭園の見事な紅葉を眺めることができます。
本堂後庭園
本堂の裏にある庭園は普段非公開なのですが、花菖蒲と紅葉が見頃になる時期のみ特別公開されます。
特別公開の時期の目安は、6月上旬頃(花菖蒲の開花期)と12月上旬頃(紅葉期)です。
僕がこの庭園を散策したのは5月末だったので、その年によって多少時期が前後するかもしれません。
※本堂後庭園の様子はこの記事の後半でお伝えしています。
本堂後庭園特別拝観料:500円(非課税)
あじさいと紅葉の見頃はいつ?
あじさいの見頃
あじさいの開花時期は5月下旬から7月上旬くらいまで。
見頃は6月中旬から下旬くらいまでです。
見頃の時期は梅雨で雨の多い季節でもあるので、梅雨の晴れ間は(特に土日祝日と重なると)境内は大混雑しますのでご注意を!
境内への入場が制限されることもあり、混雑がひどい時には北鎌倉駅付近まで列ができます。
多少混雑が緩和されるのを期待して、あえて雨の日に行くのもありです。
木々の緑とあじさいの青が雨に洗われてより美しく見えますよ!
▼僕が行ったのは5月末の平日で、天気予報では曇りのち雨という日でした。
あじさいが咲き始めたくらいの時期で、平日(午前中)、しかもこのような天気の日でしたが、多少混雑していました。
紅葉の見頃
見頃は11月中旬から12月中旬くらいまでです。
樹々の葉が色づく条件は、日中の天気が良く、適度な水分があり、そして最も重要なのは昼夜の寒暖差があることです。
夜から朝にかけて気温が下がらないと紅葉が始まらないので、朝の最低気温が10℃を切ることが一つの目安です。
御朱印
御朱印は、本堂(方丈)で頂けます。
▼境内に入って参道を進み、山門をくぐり、本堂左手に御朱印を頂ける場所があります。
行った日はその場で待って5分程度で頂けました。
御朱印代:300円(非課税)
▼御朱印には、ご本尊の「聖観世音菩薩」と書いてあります。
アクセス
電車の場合
JR横須賀線「北鎌倉駅」下車 → 徒歩約10分(約700m)
北鎌倉駅から線路左側の細い道を歩き、400mほど進んだところにある小さな川を渡りすぐ左折して(「明月院」と書かれた案内があります)、300mほど進むと明月院の入口に到着します。
北鎌倉駅から明月院へ直行する場合は上記のルートですが、時間に余裕があれば、円覚寺を参拝してから明月院に向かうのがおすすめです。
さらに、明月院から建長寺へ足を延ばすのもいいと思います。
バスの場合
JR「鎌倉駅」東口下車 →(江ノ電バス「上大岡駅」「大船駅東口交通広場」「本郷台駅」行き・約10分)→ バス停「明月院」から徒歩約1分
車の場合
各方面 → 横浜横須賀道路 朝比奈IC → 県道204号線 → 県道21号線 →(近くの駐車場に停めて徒歩)→ 明月院
駐車場
明月院には参拝者用の駐車場がありません。
また、明月院周辺の道路は狭く、駐車禁止です。
北鎌倉駅周辺に有料駐車場はあまりなく、駐車場に停めることができてもそこから多少歩くことになりますのでご注意を!(駐車場の場所によっては坂道を歩くこともあります!)
※全て税込
・タイムズ建長寺西
住所:神奈川県鎌倉市山ノ内1492
営業時間:24時間
料金:
月‐金 8:00-22:00 20分200円 22:00-8:00 180分100円
土日祝 8:00-22:00 30分300円 22:00-8:00 180分100円
※最大料金:月-金 8:00-22:00 1,500円
収容台数:18台
・タイムズ北鎌倉第3
住所:神奈川県鎌倉市山ノ内1389
営業時間:24時間
料金:
月‐金 8:00-22:00 30分200円 22:00-8:00 60分100円
土日祝 8:00-22:00 30分300円 22:00-8:00 60分100円
※最大料金:なし
収容台数:3台
・タイムズ円覚寺
住所:神奈川県鎌倉市山ノ内408
営業時間:24時間
料金:
月‐金 8:00-22:00 20分200円 22:00-8:00 60分100円
土日祝 8:00-22:00 30分300円 22:00-8:00 60分100円
※最大料金:なし
収容台数:18台
僕は車で行ったのですが、平日にもかかわらず、空いている駐車場を探すのに時間が掛かりました。
明月院の前の大通りは鶴岡八幡宮とつながっていて渋滞になりやすいので、車で行くのはあまりおすすめできません。
あじさいや紅葉の時期、土日祝日など混雑する日は、電車で行く方がいいと思います。
拝観時間・拝観料
【拝観時間】9:00-16:00 ※6月は8:30-17:00
【拝観料】300円 ※6月のみ大人500円、子供300円 ※全て非課税
※本堂後庭園特別拝観料(花菖蒲と紅葉の時期のみ):500円(非課税)
実際に参拝に行ってきた!混雑状況とあじさいは?
明月院に行ってきた時の様子をレポートします。
行ったのは、5月末の平日です。
明月院まで
▼今回は車で行ったので、近くの駐車場に停めて歩いていきました。
写真内の曲がり角を右に進みます。(黒い車が進む方向)
電車で行く場合、JR北鎌倉駅から線路沿いを、この写真の向こうからこちらに向かって歩いてきて、「明月院」と書かれた案内があるところを左に曲がります。
大勢の人が同じ方向に歩いているので、すぐにわかると思います。
▼明月院までの道は、車一台が通れる程度。
この先に駐車場はありません。
▼道のすぐ横に小川が流れていて、散歩していて気持ちいいです。
▼明月院の正面入口に到着。
入口からたくさんのあじさいがお出迎えしてくれます。
境内
▼早速入ります。
▼総門のすぐ横にある茶々橋では、ウサギとカメが川を眺めています。
▼風情のある茶室「月笑軒」では、抹茶や和菓子などを頂けます。
▼両側にあじさいが咲いている、鎌倉石の参道を進みます。
▼山門をくぐると、正面に本堂(方丈)があります。
御朱印はこの本堂で頂けます。
▼本堂にある「悟りの窓」。
これを見に来るだけでも価値があるくらい、本当に美しい!
▼本堂の前には、枯山水庭園があります。
須弥山をかたどり仏教感を表現しています。
▼明月院やぐら。
やぐらは鎌倉時代特有の洞窟墳墓です。
▼本堂の裏にある庭園(本堂後庭園)は普段非公開ですが、この日は花菖蒲が咲いているということで、この庭園が特別公開されていました。
通常の拝観料とは別に特別拝観料(500円(非課税))が必要です。
写真中央部分に見える丸い窓は、「悟りの窓」を反対側から見たものです。
▼花菖蒲が綺麗に咲いていて、見ごたえあります。
境内はかなり賑わっていますが、この庭園は人が少なかったので、のんびりと見ることができました。
見ている人も年齢層が高めで、インスタ映えのためにというよりも、純粋に花の写真を撮っているカメラマンが多かったです。
秋の特別公開の時期には、紅葉、キンモクセイ、ススキなどを楽しめます。
▼ここで育ったあじさいが数年後に境内のあじさいとしてデビューします。
あじさい
境内のあちこちにあじさいが植えられています。
この時は5月末に行ったので見頃には少し早い時期でしたが、すでに鮮やかな青に色付いているものもあれば、まだ白いものもあり、その色の違いも楽しめました。
それなりに人が多かったですが、混雑とまではいかなかったので、あえてこの時期に来てよかったとも思います。
見頃になると、明月院全体が「明月院ブルー」に包まれ、ここでしか見ることができない景色を楽しめます。
境内はなかなか進めないくらい大混雑して、入場制限がかかる可能性もあるのでご注意を!
まとめ
あじさい、紅葉、悟りの窓など、魅力たっぷりの明月院。
四季を感じに参拝してみてはいかがですか?
明月院
住所:神奈川県鎌倉市山ノ内189
電話:0467-24-3437
公式サイト:なし
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