識名園は琉球国王別邸で廻遊式庭園を楽しめる沖縄の世界遺産!アクセス・見どころは?

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沖縄にある世界遺産「識名園」。

記事の読者

  • 識名園とは?見どころは?
  • 識名園の開園時間・休園日・料金を知りたい!
  • 識名園への行き方は?

この記事では、

  • 識名園の歴史・見どころ
  • 識名園の開園時間・休園日・料金・アクセス・駐車場
  • 識名園で買ったおみやげ

などをご紹介します。

注意

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、開園時間・休園日などが変更される場合があります。

識名園とは?歴史は?

琉球国王の別邸としてつくられた識名園(しきなえん/シチナヌウドゥン)は尚温王の時代である1799年に完成し、国王一家の保養冊封使(=中国からの使者)の接待のために利用されていました。

冊封使

当時の琉球国王は貿易国の中国王朝の皇帝から国王として認められる必要があり、国王が変わるたびに新国王を認める詔書が授けられていました。

使者としてその役割を担っていたのが冊封使です。

琉球王家には3ヵ所の別邸があり、その中でも識名園は最大の規模で、首里城の南に位置していたところから「南苑」と呼ばれていました。

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敷地面積が41,997平方メートルにも及ぶ広大な識名園は、池の周りを歩きながら景色を楽しむ「廻遊式庭園」です。

庭園の中心に大きな池があり、「御殿」と呼ばれる母屋からは心字池や六角堂などの景色が楽しむことができ、中国からの冊封使をもてなす配慮がされています。

庭園は、かつて江戸時代に藩邸などで取り入れられていた廻遊式庭園を取り入れながらも、池にある六角堂や石橋は中国風。

池の周囲は琉球石灰岩を積みまわし、園内の石垣は琉球伝統の「野面積み」と「相方積み」で積まれていて、それぞれの国の文化が融合しているのが特徴です。

石積み
  • 【野面積み】加工されてない石をそのまま積み上げる。
  • 【相方積み(亀甲乱積み)】多角形に加工した石をお互いにしっかり組み合うように積み上げる。

小林 弘征

野面積み・相方積みは中城城跡などでも見ることができます。

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識名園は1941年(昭和16年)に国の名勝に指定されましたが、第二次世界大戦により園内が壊滅的に破壊されたため、1975年から約20年かけて、ほぼ当時の形に復元されました。

1976年(昭和51年)1月30日に再び国の名勝に、2000年(平成12年)3月30日には国の特別名勝に指定され、同年12月2日に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」としてユネスコの世界遺産に登録されました。

沖縄の世界遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」

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琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産に登録されているのは、沖縄県にある以下の9ヵ所です。

  1. 今帰仁城跡(なきじんじょうあと)
  2. 座喜味城跡(ざきみじょうあと)
  3. 勝連城跡(かつれんじょうあと)
  4. 中城城跡(なかぐすくじょうあと)
  5. 首里城跡(しゅりじょうあと)
  6. 園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)
  7. 玉陵(たまうどぅん)
  8. 識名園(しきなえん/しちなぬうどぅん)
  9. 斎場御嶽(せーふぁうたき)

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アクセス

バスの場合

  • バス停「バスターミナル前」(那覇バスターミナルの外) →(4番系統・約30分)→ バス停「識名園前」下車 →(徒歩・約1分)→ 識名園
MEMO

4番以外にも、2・3・5・14番系統のバスでも行くことができます。

注意

バス停「バスターミナル前」は那覇バスターミナル(ゆいレール「旭橋駅」前)の外にあり、那覇バスターミナル内にあるバス停「那覇バスターミナル」とは異なります。

場所がわかりにくいかもしれないので、バスターミナル内の案内コーナーで確認しましょう!

車の場合

  • 那覇空港 → 約25分

駐車場

  • 識名園駐車場
    料金:無料
    収容台数:約60台

開園時間・休園日・料金

開園時間

  • 4月1日~9月30日 9:00-18:00(入場締切17:30)
  • 10月1日~3月31日 9:00-17:30(入場締切17:00)

休園日

毎週水曜日 ※その日が休日または「慰霊の日」(6月23日)の場合はその翌日

料金(税込)

  • 大人:400円
  • 小人(中学生以下):200円
  • 小学生未満:無料 ※保護者同伴

割引・入園無料日

割引

沖縄本島を走るモノレール「ゆいレール」のフリー乗車券を窓口に提示すると、入園料が割引になります。

  • 大人:400円 → 320円(80円引き)
  • 小人:200円 → 160円(40円引き)

入園無料日

以下の日は入園無料です。

  • 5月5日(こどもの日) ※中学生以下のみ
  • 7月8日(なは(那覇)の日) ※入園者全員
  • 11月第4日曜日(識名園友遊会) ※入園者全員
注意

新型コロナウイルス感染拡大防止のため入園無料が実施されない場合もあるので、事前に識名園にご確認をお願いします。

識名園の案内・見どころ

入口

▼バス停「識名園前」から歩いてすぐ、識名園に到着。

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▼駐車場もすぐ横にあります。

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▼沖縄らしいつくりの建物がお出迎え。

券売所ではポストカードも販売しています。

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▼世界遺産の記念碑。

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番屋

▼入口を入ってすぐ左正面に、番人の詰所として使用されていた番屋があります。

通用門の近くに建てられていて、番屋の裏側には果樹園があります。

小林 弘征

識名園の順路の最後に、番屋を近くで見ることができます。

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識名園 番屋 沖縄旅行

正門・通用門

正門は、国王一家や冊封使などが出入りしていた門。

通用門は、園内で働いている人や使用人などが出入りしていた門。

どちらの門も木造建築で、両脇の石垣は琉球独特の「相方積み」になっていて、格式の高い屋敷にのみ許されている「ヤージョウ」(屋門)という屋根が付いています。

2つの門を見比べると、通用門は正門より小さめにつくられています。

▼正門。

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▼園外から見た正門。

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▼通用門。

識名園 通用門 沖縄旅行

▼園外から見た通用門。

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▼正門から心字池へと続く石畳の道はS字状になっています。

これは、園内を広く思わせるため、そして直進しかできない「マジムン」(沖縄の魔物)の侵入を防ぐためだと言われています。

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育徳泉

▼育徳泉は池の水源の一つで、「相方積み」の石垣が美しい曲線を形づくっています。

「周囲の水は枯れてもここだけは湧き続けていた」と言われていて、今も水が湧き出ています。

育徳泉には「シマチスジノリ」という珍しい紅藻類が発生していて、国の天然記念物に指定されています。

小林 弘征

水中の石垣に付いているモズクやヒジキのようなものが「シマチスジノリ」です。

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▼井戸口の上には、泉を称えた冊封使の碑が2つあります。

右側は、尚温王の冊封正使趙文楷が題した「育徳泉碑」。

左側は、尚育王の冊封正使林鴻年が題した「甘醴延齢碑」。

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御殿

▼御殿は赤瓦屋根の平屋で、識名園の中心となる建物。

王族が保養したり、中国からの冊封使をもてなすための場所として使われました。

面積は525平方メートルあり、冊封使を迎える一番座、それに連なる二番座、三番座、台所、茶の間、前の一番座、前の二番座など、15の部屋があります。

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▼前の一番座。

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▼茶の間。

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▼赤瓦屋根が沖縄の青空に映えますね!

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▼手前から右に向かって、三番座、二番座、一番座。

識名園 御殿 沖縄旅行

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▼控の座。

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▼台所。

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▼池側にある一番座などからは心字池の六角堂や石橋などを眺めることができ、王族や冊封使がその風景を楽しんでいました。

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駕籠屋

▼御殿の隣にある建物で、国王などが首里城から乗って来た御輿(ウクシ)を納めるところです。

担ぎ手の休憩場所としても利用されていました。

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心字池

▼識名園は心字池の周りを歩きながら景色の移り変わりを楽しむ廻遊式庭園で、あずまやの六角堂やアーチ型の石橋などを散策できます。

「心字池」という名前は、この池が「心」の字を崩した形になっているところから来ていると言われています。

識名園 御殿 六角堂 沖縄旅行

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石橋

▼心字池には大小のアーチ型の石橋があり、手前の橋は加工されていない石が積まれ、奥の橋は「相方積み」で積まれていて、それぞれ異なった趣があります。

橋の中央部分が高くなっている形状は中国風のデザインで、橋からは御殿の美しいたたずまいを見ることができます。

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六角堂

▼心字池に浮かぶ島に建つ六角形のあずまやで、屋根の形や黒い瓦が中国的な印象を受けます。

明治時代までは四角い建物でしたが、その後いつから六角になったのかはわかっていません。

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滝口

▼心字池からあふれ出た水を外に流す場所で、石の水路を伝って水が流れ落ちていきます。

以前はこの近くにあずまや(八角堂)があり、夏は暑さを避けてこの場所で涼んでいたと言われています。

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舟揚場

▼廻遊式庭園では、心字池の周りを歩くだけではなく、池に小舟を浮かべて園内の景色を楽しんだり涼を取ったりしていました。

この小舟を揚げていたのが舟揚場です。

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ガラサームイ

▼舟揚場から勧耕台へと続く道の途中にある丘の上にはかつて大きな松があり、そこによくカラスが集まっていたことから、このように呼ばれています。

「ガラサー」は「カラス」、「ムイ」は「丘」という意味です。

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防衛隊が掘った壕の跡

▼勧耕台の近くにある壕跡で、第2次世界大戦の時に識名園に置かれていた防衛隊の分隊が待機・避難をするために掘られました。

ここにある縦穴は主に空気穴の役割を果たしていましたが、ここから出入りすることもありました。

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勧耕台

▼識名園につくられた展望台で、那覇の街並みが一望できる高台にあります。

中国からの冊封使に「琉球は海が見えないほど大きい国」だと思わせるために、勧耕台は海が見えない方向に意図的につくられました。

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▼ここにある「勧耕台碑」は尚育王の冊封正使林鴻年が題したもので、手入れの行き届いた田畑を見て、国王が人々を心から励ましていると称えています。

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王朝食パン識名園

▼地域を盛り上げたいという想いで、地元のパン屋「いまいパン」と真地自治会が共同で運営する高級食パン専門店「王朝食パン識名園」が、2021年3月28日に識名園の券売所横に開店しました。

小林 弘征

僕が識名園に行った時はまだ工事中でオープンしていませんでした。

販売しているパンは「国王の食パン」と「王妃のぶどうパンです」の2種類。

「いまいパン」は識名園から徒歩5分くらいのところにあり、とてもおいしいらしいので、今度識名園に行った時に寄ってみたいと思います。

買ったおみやげ

識名園で買ったおみやげをご紹介します。

▼ポストカード。

識名園の券売所では、識名園のポストカード(1セット5枚入り)と、首里城の近くにある世界遺産「玉陵」のポストカード(1セット2枚入り)を販売しているので、1セットずつ買いました。

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まとめ

識名園 御殿 石橋 沖縄旅行

識名園についてご紹介しました。

  • 琉球国王の別邸の中で最大規模で、沖縄の歴史を感じられる世界遺産
  • 沖縄と中国の文化が融合した庭園を楽しめる!

那覇市内にあるので、世界遺産が好きな方などは首里城とあわせて行ってみてはいかがですか?

識名園
電話:098-855-5936(識名園管理事務所)
公式サイト:那覇市公式サイト

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